磨崖仏から城下町まで悠久の歴史を感じる街「臼杵」観光モデルコース
- 大分
- 2019年2月18日
大分県の中でもとくに古くからの歴史が色濃く残る街、臼杵。
約1000年も前に作られた摩崖仏から江戸時代に築かれた城下町そして現代まで、臼杵は、時代を超えた様々な趣を楽しめる街なのです。今回は臼杵の2大スポットを押さえながら、半日まるまるたっぷり観光を楽しめるモデルコースをご紹介します。
- 目次
散策スタート!徒歩で臼杵城跡と城下町を巡る
臼杵のシンボルでもある臼杵城から出発です。
臼杵公園(臼杵城跡)
臼杵城は、戦国時代大友宗麟という九州を代表するキリシタン大名が、海に囲まれ要塞として申し分ない環境の島に築いた城。
平成13年の復元された大門(だいもん)櫓(やぐら)からは、要塞としての機能をはたす海に囲まれた臼杵の街を見渡す事ができます。春には約1000本もの桜が咲き誇る桜の名所でもあるんですよ。
櫓を進んだ先は公園として利用されており、ここからさらに奥へ進むと赤い鳥居が並ぶ卯寅稲荷神社があります。
景色が良くホッとできる場所なので、時間や体力に余裕がある人はぜひ訪れてみてください。
臼杵城跡を降りると、古い建物が残る石畳の城下町が広がります。この臼杵の城下町は、城を守るためにわざと見通し悪く設計されており、迷路のような町並みが特徴的です。
- 住所
- 大分県臼杵市祇園南92
可児醤油 鑰屋
城下町を歩いていると、ひときわ歴史を感じる建物に目を引かれます。
こちら臼杵名物「可児(かに)醤油(しょうゆ) 鑰屋(かぎや)」は本町商店街・八町大路の通りにあるお店で、慶長5(1600)年の江戸時代から400年以上つづく老舗の醤油屋さんです。
九州で最も古い歴史をもつ醤油はお土産にもぴったり!また店内にはカフェが併設されているため、鑰屋の醤油や味噌を使った料理をその場で楽しむことができます。
- 住所
- 大分県臼杵市臼杵本町
- TEL
- 0972-63-1177
- イン/アウト
- 9:00~18:00 火曜定休
YUMEYA KAI.
商店街の脇道を進んで行くと、大正時代に建てられた洋館でセレクトショップを営む「YUMEYA KAI」という雑貨屋さんがありました。
ここではさまざまな国の可愛らしい生活雑貨を販売していますが、臼杵を発信するスペースとして地元・臼杵の雑貨も取り扱っています。
中でも、江戸後期の臼杵藩でつくられていたという「臼杵焼(皿山焼)」を現代に復活させた優しい手触りの焼き物は、臼杵の新たな名物として注目されています。
- 住所
- 大分県臼杵市二王座160
- TEL
- 0972-62-8062
- イン/アウト
- 10:00~18:00 月曜定休
茶房 長屋門
少し歩き疲れたので、美しい日本庭園を眺めながらお茶ができる喫茶店「茶房 長屋門」に立ち寄りました。
地図で確認しないと見落としてしまいそうなほど景観に馴染む外観で、店内もレトロで素敵な雰囲気でした。
ホットサンドやフレンチトーストなどの軽食や、和風パフェや白玉ぜんざいなどの豊富なデザートメニューがあり、筆者は今回抹茶セット(600円)を注文しました。とってもおいしかったです!
静かな雰囲気の坂をゆっくり歩いていると、まるで江戸時代にタイムスリップしたよう。
武家屋敷を復元した建物が並ぶ「二王座歴史の道」は、国の都市景観100選にも選ばれています。
- 住所
- 大分県臼杵市二王座16組
- TEL
- 0972-63-5985
- イン/アウト
- 11:00~18:00 水曜定休
旧真光寺
ゆるやかな坂を進んだ先には、旧真光寺という無料休憩所が開放されています。
2階にも上がることができ、窓を開けると一味違った二王座の景色を楽しむことができますよ。
また、2月中頃になるとひな人形が飾られるのですが、このひな人形がちょっと変わっていて和紙で作られているのです。1830年代のの臼杵は、質素倹約のため紙のひな人形しか認められていなかったそう。
- 住所
- 大分県臼杵市二王座
観光の締めは国宝臼杵(うすき)石仏(せきぶつ)
城下町エリアから約10分ほど内陸方向に車を走らせると臼杵石仏に到着します。
臼杵観光に城下町とそして臼杵石仏は外せません。
臼杵石仏とは、平安時代後期から鎌倉時代にかけて彫刻された磨(ま)崖仏(がいぶつ)群です。
※磨崖仏とは、掘りくぼめた岩壁から浮き出すように彫られた石仏のこと。
臼杵の石仏群は4群に分かれており、ホキ石仏第1群(堂ヶ迫石仏)、ホキ石仏第2群、山王山石仏、古園石仏とそれぞれ名づけられています。
この規模・数量・彫刻の質の高さから、磨崖仏では全国初・彫刻としても九州初の国宝に指定された大変貴重な石仏なんです。
無料駐車場に車を停めたら、まずは写真右手の石仏観覧券発売所で券(大人540円/子ども260円)を購入します。
ホキ石仏第1群
平安後期~鎌倉期作。地蔵(じぞう)十王像(じゅうおうぞう)や如来(にょらい)三尊像(さんそんぞう)という多くの石仏が並んでおり、見応えのある第1群は彩色がわずかに確認できるのも特徴的です。
山王山(さんのうざん)石仏(せきぶつ)
平安後期頃の作。少し勾配が急な階段を上ると3体の石仏が見えます。中央に大きな如来(にょらい)座像(ざぞう)、その左右に脇(きょう)尊(そん)としての小さな如来座像を配した珍しい形式をとっています。
古園(ふるぞの)石仏(せきぶつ)
平安後期頃の作で、臼杵石仏を代表する古園石仏です。中尊の大日如来像は、端正で気品のあふれた表情を浮かべており、その彫刻の美しさは他に類を見ません。
石仏前に設置された「ご祈願箱」に願い事を書いた札を入れておくと、年3回の特別祈願法要で祈願奉納していただけますよ。
1番目の「ホキ石仏第2群」から4番目の臼杵石仏を代表する「古園石仏」までひと周り800m、所要時間30分ほどですべての石仏群を見ることができます。
道はなだらかなスロープと階段で整備されており、3番目「山王山石仏」以外は車椅子で回ることも可能です。
※ホキ石仏第2群は屋根の改修工事のため、平成30年9月~31年3月末まで観覧できません。
- 住所
- 大分県臼杵市深田804−1
- TEL
- 0972-65-3300
- イン/アウト
- 6:00~18:00
臼杵おすすめランチ
臼杵みなと市場
今回ランチのために訪れた「臼杵みなと市場」では、カキなどの海鮮焼き(1盛り1,000円~)や、しらすやうになどの丼(850円~)など豊富なメニューが揃っていますが、なかでもおすすめは勝手丼です!
白ご飯・小鉢・茶碗蒸し・味噌汁・卵黄・漬物がそろったセット(700円)に好きなネタをトッピングして自分の理想の海鮮丼をつくることができます。
私は地たこ・かきボイル・カボスぶり・白身魚・ぼたん海老をトッピング。
臼杵みなと市場は、城下町エリアから臼杵公園を挟んだ反対の海側、徒歩で15分ほどの場所です。
- 住所
- 大分県臼杵市臼杵72−9
- TEL
- 0972-83-5660
- イン/アウト
- 10:30~21:00
臼杵の歴史を深堀!一番最初に寄りたい
臼杵市観光交流プラザ
臼杵を観光する前に訪れてほしい「臼杵市観光交流プラザ」では、観光案内のほか、目的別におすすめコースを載せたパンフレットや、特産品、無料レンタサイクルの貸し出しも行っています。
入り口の壁面にずらりと並んだパネルや動画で臼杵が歩んできた歴史を気軽に学べます。
- 住所
- 大分県臼杵市臼杵100−2
- TEL
- 0972-63-1715
- イン/アウト
- 9:00~18:00
臼杵市歴史資料館
臼杵の歴史をもっと詳しく知りたい!という方は「臼杵市歴史資料館」はいかがでしょうか。臼杵市の貴重な歴史資料や文化財が展示されているので、臼杵城や城下町のことを知って理解を深めるとさらに散策を楽しめそうです。
- 住所
- 大分県臼杵市市浜808−1
- TEL
- 0972-62-2882
- イン/アウト
- 9:30~17:00(火曜定休)
おわりに
城下町や摩崖仏のほかにも、臼杵市では恒例イベントが多く、特に11月の文化の日に行われるうすき竹宵は街じゅうが優しい灯りに彩られ人気です。別府市や大分市からも高速道路利用で約1時間の臼杵に、ぜひふらっと訪れてみてください。
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